目の前の景色がいつの間にか秋色に染まっていることに、最近になって気づいて、行きたかった場所があったのに、時間の流れに追いつけない自分。
この頃の時間の速度は半端ない。
今も外では秋祭りの太鼓の音、子供たちの声が聞こえる。秋祭り?そんな季節なのだと改めて実感する。
事務所の前には姫りんごの木があって、その実は赤く色づき始め、これを見ても秋だと感じられなかった自分にがっかりする。
食べられるが食べることはほとんどなく、それでも、青い実から赤い実へ変化するまでの期間、とても楽しみにしていたのに。今年はそれすらあまり出来ずだったのだなと思うと、いつもと違うことを感じずにはいられない。
空気が恋しい。
なかなか思った場所に出かけることが出来ない中でも、仕事の合間に立ち寄るいろいろな地元の名所も気分転換になる。
「湯村温泉」荒湯。
この荒湯の温泉玉子は絶品。まずはそのままで食べたい。そのままでもとても美味しいのだ。年に数回食べたくなって、立ち寄ることがある。この温泉玉子、その日によって温泉の温度が違うため、茹で上がる時間が若干違う。近くのお店、「とちせん」で玉子を買うと、最適な時間、玉子を浸ける場所を教えてくれる。とても親切なのだ。
「とちせん」は栃餅を販売するお店。この栃餅もとても美味しい。風味が何ともクセになる味。その栃餅を販売するお店の中には、冬にとっても最適なものがある。
「地熱洞」温泉の熱で温められる洞窟。
常に50度位ある。
この熱が、体のあちこちに良い効果を与えてくれるのだとか。確かに体が芯から喜ぶ感じがする。
湯村温泉のこと、何故体に良いのかなど、説明されている看板がかけられていて、この説明を読みながら、ゆっくり体を温めることが出来、服を着たまま温泉の効能を味わえる場所。
空気が恋しい。
そんなこと思っている場合ではない。ここもまた温かな空気に包まれ、自分を癒してくれる。
恋しい空気。
ゆっくり出来る時間がある時、また行きたいと思う。