この日はとても爽やかなお天気で、久しぶりに遠出をしたある5月のお話。

以前出雲へ出かけた時に、松江城の道路標識が記憶の片隅に刻まれて、一度は行ってみなければと思っていた場所。古い時代へ一瞬、時間旅行することが出来る場所は、とても心地よい。

このお城には、人柱伝説など、悲しい言い伝えも残っている。

その時代の人々にとって、命とはどんな重さがあったのだろう。今の時代の人々にとって、命とはどんな重さがあるのだろう。

消えてほしくなかった命がある。消えてほしくない命がある。

たったそれだけのことなのに、叶わないことがとても悔しい。

そんなことを考えながら、時間の歪を体験した一日。