駐車場の桜が満開になる少し前の早朝。

『朝桜』

本当は露を受けて咲く桜を意味するらしいけれど、この日は快晴。露一つなく、美しい姿を見せてくれました。

春の香りがほのかに漂い、また一歩、歩き始める感じが清く心地よかった朝。

その数日前。大阪にある勝尾寺。

とてもお金をかけて整備されている感じが伺えるお寺。けれど、歴史は古く、神亀4年と記されている。あまりに近代化された境内に、少し寂しい感じもしましたが、周囲には古くから在ると思われる大木が見られ、これもまた、現代に維持していく為の知恵なのだからと、思いながら参拝。

あちこちにこのダルマさんが点在していて、何か意味があるのかなと思っていると、このダルマさん、おみくじが入っているものらしい。『勝運ダルマ』と呼ばれるダルマが有名らしく、見渡す限りダルマさんがいっぱい。

平安時代から、勝ち運を祈願されるお寺。

もちろん、勝ち運を祈願する。

なかなか自分に勝つことは難しい。

指に触れそうなところにあるものが欲しくて、一生懸命に手を伸ばす。けれど、するりとそれはかわして逃げる。触れそうなのに触れられない。そんな悔しい思いを何度もする。けれど、人は悔しい思いを何度も繰り返すことで、いろいろな知恵を身に着け、立ち上がることが出来る。ダルマさんは転んでも転んでも立ち上がる。

勝ち運。

身につくように、お願いする。

身に着けたい、地道でも、がんばれる力。

しだれ桜がかなりの本数境内に植樹されていて、この日はまだ蕾ではあったものの、梅の花が見ごろだった日。きっと今頃、しだれ桜が咲き乱れているかもしれない。

良く晴れた、3月の終わりの日。