三日月

濃藍色の空に浮かぶ月。

その光は、自らの力で輝くのではなく、遠く離れた太陽の力で輝かされている。それでも人は月に魅了され、月の力を信じ、崇める。

暗い空に浮かぶ月の輝きが地上を照らし、そのわずかな光の恩恵に、人は神秘的な力を感じてしまうのかもしれない。空を見上げた時、月が輝いて浮かんでいると真っ暗い世界が少しばかり怖くなくなる。月夜なら夜道も歩ける。

今、世界を覆いつくそうとしている真っ黒い何かが、歩む道を阻む中、月の輝きのように自らの力で何も出来なかったとしても、小さな意思を継続することで、何かに影響を与え、小さな光を灯し、やがてその光が拡散することで、何かを変えることが出来るのではないかと思う。

今夜、久しぶりに空を見上げ、三日月を見た。

暑かった夏が過ぎ、いつの間にか秋が訪れ、もう少しで冬がやってくる。

昔、三日月に祈ると願いが叶うと聞いた。

早くいつも通りに戻れる日が来ますようにと、祈ってみた。

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