明日

車から降りると、眼鏡が曇り、カメラのレンズが曇り。

この数分前まで、激しい雷雨が京都市内を襲っていて、みるみる道路を2~3cm程度の深さの雨水の幕が包み込む。鼠色一色で覆われた空から、何の屈折も起こらない閃光が数本、地上目がけて走り、大地から湧き起こるかのような重く高い激しい音が辺りを包む。

飲み込まれる。

そんな雰囲気が漂う時間をかき分けながら移動する。このまま車を走らせても、参拝することは出来ないかもしれない。諦めながらも到着した神社。

京都市にある豊国神社。豊臣秀吉を祀る神社。

あれほど恐ろしく響いていた雷も止み、雨も上がり、狐につままれたように車を降りる。

 

歴史に詳しいわけではないけれど、農民(ここは定かではないらしいが、地位が低かったことは確かなよう)から天下人となったと言われる秀吉。この天下人から教えられることは多くある。

「今日せず明日と思ひなば・・・」

明日こそはと思っていては、他に後れを取ってしまう。好機を逃すな。の言葉の一部。

自分も明日があると思う傾向にあって、時間を無駄に使っている。

自分自身、時間の管理をされることがとても苦痛だった。けれど、時間は無限ではない。今やるべきことをやる。それが一番大切なことだと、今さらながら思う。

明日。

それは、今やるべきことをやっている人が得られる時間。

偶然ではあるけれど、神社へ着くなり止んだ雷雨。秀吉らしい歓迎かもしれないと少し嬉しくなる。「今日、参拝しろ」と言われたと思おう。

明日の時間を得る為に。

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